父の小規模多機能の請求書には、「医療費控除」という欄がありました。でも、そこはいつも空欄でした。
だから私は、介護のお金は医療費控除とは関係ないものだと思っていました。
父は2年の在宅介護のあと、特養に入りました。そのあいだ、医療費控除は毎年申告してきました。
介護のお金のどれが医療費控除の対象になるのか。
うちの場合を、請求書の見方と一緒にまとめます。
うちが医療費控除に入れたもの・入れなかったもの
| うちの場合 | |
|---|---|
| 入院費(入院中の食事代も) | ○ 入れた |
| 病院代・薬代 | ○ 入れた |
| おむつ代(自分で買った分) | ○ 入れた(おむつ使用証明書あり) |
| ショートステイ | - 対象の金額なし(欄が0円) |
| 特養 | ○ 請求書の欄の金額を入れた |
| 小規模多機能 | - 対象の金額なし(欄が空欄) |
| 手すり・歩行器のレンタル代 | × 入れていない |
| 父の夕食の弁当代 | × 入れていない |
| お尻拭き | × 入れていない |
| 市のおむつ券で買った分 | × 入れていない |
介護サービスは、種類や利用条件によって医療費控除の扱いが変わります。上の表は、あくまで「うちの場合」です。
入院中の食事代も対象になる
父が脳梗塞で入院したとき、食事代は入院費とは別に払いました。
この入院中の食事代も、医療費控除の対象になります。
入院費のことは、父が脳梗塞で入院した3ヶ月。いちばん怖かったのはお金だったに書いています。
手すり・歩行器のレンタル代は対象外
在宅のころ、手すりと歩行器をレンタルしていました。毎月払っていましたが、うちでは医療費控除には入れませんでした。
国税庁でも、福祉用具貸与は医療費控除の対象外とされています。
通院の交通費は、条件を満たせば医療費控除の対象になることがあります。
ただ、うちは自家用車で通院していたので、申告するものはありませんでした。
介護のお金が入るかどうかは、請求書の「医療費控除額」の欄で分かった
小規模多機能の請求書は、欄があっても空欄だった
在宅のころ、父は小規模多機能に週6日通っていました。月に2〜3回は泊まりもありました。
請求書には「医療費控除」の欄がありました。それは知っていました。でも毎月、金額は入っていませんでした。
医療費控除という制度は前から知っていたので、病院代や薬代は申告していました。
ただ、介護のお金まで入るとは思っていませんでした。
ショートと特養の請求書が一緒に届いて、特養のほうに金額が入っていた
2025年11月、父はショートステイに入りました。そして11月の最終週に、同じ建物の特養に移れました。
ショートから特養までがすぐだったので、11月分の請求書は2枚一緒に届きました。
ショートの請求書は、「医療費控除対象額」の欄が0円でした。特養の請求書には、同じ欄に金額が入っていました。

小規模多機能では空欄だった欄です。
「これ、入るの?」
と思って調べたら、介護保険のサービスでも、条件によって医療費控除の対象になるものがあると分かりました。
ショートから特養に移ったときのことは、ショートステイから特養へそのまま入居。探し始めから2ヶ月の記録に書いています。
入るかどうかは、サービスの種類や利用のしかたで変わる
国税庁の資料を見ると、介護保険のサービスは種類によって、医療費控除の扱いが違います。
たとえば特養は、介護費・食費・居住費の自己負担額の2分の1が医療費控除の対象です。
一方、小規模多機能や短期入所生活介護(ショートステイ)は、訪問看護などの医療系サービスと一緒に利用しているかどうかで扱いが変わります。
同じサービスを利用していても、すべての人が同じ扱いになるわけではありません。国税庁によると、こうしたサービスの領収証には、基本的に医療費控除の対象となる金額が記載されることになっています。
うちは、請求書の欄に書いてある金額をそのまま申告しました。小規模多機能の請求書は欄が空欄、ショートの請求書は0円でした。うちの使い方では、対象になる金額がなかったということです。
(出典:国税庁 タックスアンサー No.1125・No.1127)
おむつ代だけで、10万円を超えた
自分で買ったおむつ代は、1年で14万円台だった
おむつ代は、お医者さんが書く「おむつ使用証明書」があるときに医療費控除に入れられます。おむつを買えば誰でも入る、というわけではありません。
父の場合は証明書をもらって、自分で買ったおむつ代を申告しました。
在宅2年目、父のおむつ代は、自分で買った分だけで1年14万円台でした。
おむつだけで10万円を超えていました。
おむつを使っている家なら、病院代などを合わせると、医療費控除の対象になる金額に届くこともあります。
おむつ代の内訳や買い方は、介護のおむつ代は月いくら?うちは約12,000円だったに書いています。
おむつ代は証明書が必要。市の券で買った分は対象外
うちは2年目に、証明書のことで役所に問い合わせて断られました。そのあと病院に頼んで、もらえました。
一定の条件を満たしていれば、お医者さんの証明書の代わりに、市町村が出す確認書を使える場合もあります。
市のおむつ券で買った分は、自分のお金を支払っていないため、医療費控除には入れていません。
証明書のもらい方は、おむつ使用証明書はどこでもらう?役所で断られても病院で出た話に詳しく書いています。
医療費控除は「10万円を超えたら、その分が全部戻る」わけではない
医療費控除は、1年間に支払った医療費の合計から、保険金などで補てんされる金額を引き、さらに10万円を差し引いて計算します。
その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引きます。

こうして出た金額が、所得から差し引かれます。その分の所得税が戻り、翌年の住民税も下がります。
「10万円を超えた分が、そのまま戻ってくる」という意味ではありません。
うちは父の医療費やおむつ代などを1年分まとめて計算して、確定申告しました。
(出典:国税庁 タックスアンサー No.1120)
申告までに、うちがやっていたこと
請求書とレシートは、家族ごとのファイルに入れておく
うちは家族ごとにファイルを作っています。
請求書は届いたら、その人のファイルに入れます。
父のファイルには、おむつのレシートも一緒に入れてしまいます。
申告の時期になったら、そのファイルを開けば1年分がそろっています。
ネットで買ったおむつは、購入履歴をダウンロードする
ネットで買うおむつは、Amazonの定期購入にしていました。
ネットで買うと、紙のレシートが手元に残りません。
申告の前に、1年分の購入履歴をまとめてダウンロードしました。
e-Taxは、おむつ代を表にまとめて出す
申告はe-Taxでしました。
おむつ代は、買った日と店を表にまとめて出しました。
医療費控除では、領収書などをもとに「医療費控除の明細書」を作ります。領収書は、確定申告の期限から5年間保存しておく必要があります。
父は私の扶養に入っているので、父の医療費は私の申告にまとめています。
扶養のことは、世帯分離しても扶養控除は受けられた|父を私の扶養に入れた話に書いています。
まとめ:うちは、請求書の欄を見るところから始まった
うちが医療費控除に入れたのは、入院費、病院代・薬代、おむつ代、特養の請求書に書いてあった金額です。
手すり・歩行器のレンタル代、ふだんの夕食、お尻拭きなどは入れていません。
小規模多機能のころは、請求書の欄が空欄だったので、介護のお金は関係ないと思っていました。
特養の請求書で、同じ欄に金額が入っているのを見て、介護のお金でも入るものがあると気づきました。
介護サービスの医療費控除は、サービスの種類や利用のしかたで扱いが変わります。
だから、まずは手元の請求書の「医療費控除」の欄を見てみる。私は、そこから始まりました。
この記事が、家にある請求書を一度見てみるきっかけになったら嬉しいです。


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