うちの実家には、介護保険で借りた手すりと、工事して付けた手すりの両方がある。それとは別に、自分で買って失敗したものもある。
借りたぶんは、通帳から毎月3,502円が引かれていた。
要介護4の父を2年間、家で見ていた。その前は母の介護もあった。同じ「手すり」でも、借りる・買う・工事するの三つで、かかるお金も手続きも違う。
借りたもの:手すり6本と歩行器2台で、月3,502円
福祉用具のレンタル代として、毎月3,502円。介護保険の1割負担での金額。
借りていたのは全部で8点。手すりが6本、歩行器が2台。1点あたりにすると400円台になる。1年で4万円を超える。
手すりを置いたのは、この6か所
- 玄関
- トイレ
- 廊下
- ベッドのそば
- いつも座っているソファのそばに2つ
退院の前に、病院の人が父を連れて実家まで来てくれた。実際に家の中を歩いてもらって、どこで手をつくかを見ながら決めていった。その日のことは退院までにやったことの記事に書いている。
玄関からソファまでは、置かなかった
玄関からソファまでは距離がある。そこにも手すりを置いたほうがいいと、病院からは言われた。
でも父が要らないと言った。歩行器で歩けるから、と。実際にそのとおりで、置かないままで足りた。
移動するときは歩行器を使っていた。手すりが要ったのは、立つときと座るとき。役割が違う。
トイレは天井と床で突っ張るタイプ
借りたのは、ほとんどが床に置くタイプ。工事はしていない。
トイレだけは、天井と床の間で突っ張るタイプだった。狭いところで、しっかり体重をかけられるものが要ったのだと思う。
ソファのところに、あとから1本足した
最初は5本で始めた。
暮らしているうちに、いつも座っているソファのそばがもう1本要るとわかった。座るときと立つときで、手をつく向きが違う。ケアマネさんに言って、足してもらった。
3,502円は、足したあとの金額。
工事したもの:お風呂の手すり
お風呂には、レンタルの手すりを入れていない。壁に固定された手すりが、もう付いていたから。
母が腰を圧迫骨折して、要支援2になったとき
父が脳梗塞になるより前のこと。母が腰を圧迫骨折して、動けなくなった。
そのときに介護保険を申請して、要支援2の認定を取った。認定が下りてから、介護保険の住宅改修でお風呂に手すりを付けた。
母が動けなくなったときの話はワタミの宅食の記事に書いている。
母のための工事が、何年もあとに父の役に立った
その手すりを、父がそのまま使った。
工事のほうは、一度やれば毎月の支払いは出ない。かわりに、体の状態が変わっても位置は動かせない。借りるほうは毎月お金がかかるけれど、合わなくなったら替えてもらえるし、要らなくなったら返せる。
うちはたまたま、両方が家にある状態になった。
買ったもの:お風呂の椅子。ここだけ失敗した
お風呂の椅子は、自分で買った。
まだ父が要支援だったころ。ホームセンターで、5,000円から6,000円くらいだったと思う。
買ったあとに、ケアマネさんから制度を聞いた
買ってから、当時のケアマネさんに話したときに言われた。お風呂の椅子は、介護保険で戻ってくるお金があると。
入浴用の椅子などは「特定福祉用具購入費」の対象で、払った額の7割から9割が戻ってくる。年間10万円まで。
指定の店で買わないと、対象にならない
ただし条件がある。都道府県が指定したお店で買ったものでないと対象にならない。そして申請には領収書が要る。
私はどちらも知らなかった。ホームセンターで買って、レシートも捨てていた。
戻ってくるはずのお金は、戻ってこなかった。
買ってから聞くのでは遅い。この失敗は在宅介護の必需品の記事にも書いている。
介護ベッドは借りなかった
介護ベッドは借りていない。
家に普通のベッドがある。父は手すりがあれば、自分で起き上がって立つことができた。
うちに必要だったのは、手すりと歩行器だけだった。
特養に入って、3,502円は無くなった
父が特養に入ったとき、借りていたものは全部返した。
ケアマネさんに連絡して、貸してくれていたレンタル業者さんが家まで取りに来てくれた。
かわりに、施設の請求書が始まった
毎月の3,502円は、そこで終わった。
かわりに特養の請求書が来るようになった。こちらは月10万円弱。中身は特養の費用の記事に書いている。
家で見ていた2年間、福祉用具にかかっていたのは月3,502円。それに、母のときに工事したお風呂の手すりと、戻ってこなかった椅子代が乗っている。
同じ「手すり」でも、借りるか、買うか、工事するかで、お金の出方がまるで違う。
読んでもらえたら嬉しい。


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