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父の介護を、一番支えているのは弟。
知的障害のある弟が、毎日実家で父のそばにいてくれている。私は仕事が終わってから通う立場で、夜も土日も、ほとんど弟に任せている。
これが、私たちの家族の現実。
役割分担は「昼と外は私、夜と家は弟」
在宅で介護をしていたあいだ、私たちの分担は自然とこうなっていた。
私の担当
- 介護や病院の手続き全般
- 平日と土曜の、デイサービスとのやりとり
- 夕食と、夜の薬
- 通院の付き添い
- お金の管理と、日常の買い物
弟の担当
- 夜、父と同じ家で過ごすこと
- 朝ごはんの用意と、薬の声かけ
- 朝、濡れた防水シーツや服の洗濯
私は夜は自宅に帰る。土曜は平日と同じように実家に通う。日曜は、終日弟が父を見てくれていた。
話し合って決めたわけじゃない。外との関わりは私。夜、家で父と一緒に過ごすのは弟。気がつけばそうなっていた。
いま思えば、分担のコツは「得意な形に寄せる」ことだったと思う。弟は外とのやりとりが苦手だから、窓口は全部私。そのかわり、夜と朝の暮らしは弟が守ってくれていた。
通院の付き添いは想像以上に大変だったので、別の記事に書いた。
脳梗塞の後遺症と、排泄ケアの現実
父は脳梗塞の後遺症で、排泄の感覚が鈍くなっている。トイレに間に合わないことが増えて、衣類や寝具が汚れることも珍しくない。
弟からLINEが来る。「シャツ汚れたから捨てました」。そういうメッセージを受け取るたびに、現場にいない自分の無力さを感じる。
排泄ケアは、介護の中でも特に体力的・精神的な消耗が大きい。においも、処理も、気持ちの切り替えも。それを毎日やっているのが、言葉でうまく気持ちを伝えられない弟だというのが、私にはずっと引っかかっている。
弟の入院で、「夜担当」の重さを知った
一度だけ、弟が入院して、私が実家に泊まった時期がある。
夜は、一晩に2〜3回目が覚めた。父の寝返りの音で起きる。早朝には、父が朝と勘違いして起き出して、リビングに座っていたこともあった。
朝になっても、寝たのか寝てないのか、よくわからない。
弟は、これを毎日やっていた。寝ていても物音で起きて、様子を見に行く。「夜は弟に任せている」と、私はさらっと書いてきた。任せていたものの重さを、自分の体で初めて知った。
弟に頼りきっていることへの申し訳なさ
弟は怒りを言葉にするのが苦手。限界になると、私にぶつけてくることがある。なんで私に、と思う瞬間もある。でも、弟にとって私しかぶつけられる相手がいない。それもわかっている。
知的障害のある人が家族の介護を担うケースは、表に出にくい。でも実際にはある。そして、その大変さを周りが気づきにくいという問題もある。
私にできることは、できる範囲で外部のサポートを使って、弟の負担を少しでも減らすことだと思っている。
外部サービスを使うことは、逃げじゃない
デイサービスに父が行く日は、弟も私も少し息ができる。その時間がないと、続かない。
訪問介護も検討した。介護保険内のサービスだけでなく、保険外でも利用できるサービスがあることを知った。通院の付き添いや日常のちょっとしたサポートを頼めるのは、私のような「遠くから支える家族」にとって、本当に助かる選択肢。
私が調べたのはイチロウというサービス。介護保険外でも使えて、必要なときだけ頼めるのが自分たちの状況に合っていた。

頼ることは、逃げじゃない。弟を守るためにも、私が使えるものは使っていきたいと思っている。
※現在、父は特養に入居しています。この記事は、在宅で介護をしていた頃の記録です。


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